今週の注目ニュース「厚生労働省が『令和6年版 労働経済の分析-人手不足への対応』を発表」

おはようございます。Yorozu屋社会保険労務士オフィス 代表の萬屋です。

昨日9月6日(金)に『令和6年版 労働経済の分析』が厚生労働省から発表されましたので、自分なりにポイントを整理してご紹介したいと思います。

<ポイント要約>『令和6年版 労働経済の分析-人手不足への対応』(厚生労働省 2024年9月6日)

  • 労働市場
    • 日本は2010年代以降、長期的な人手不足。コロナを期に人出不足感が加速。人口減少や高齢化により長期化する見込み。
    • 特に人出不足感が強いのは「卸売業,小売業」「宿泊業,飲食サービス業」「医療,福祉」。但し、人手不足の産業・職業の範囲が全体的に広がっているのが特徴。
    • 2023年の賃上げ率は3.6%と30年ぶりの高水準だったが、実質賃金は物価上昇により21ケ月連続連続で減少。
    • 中小企業から大企業への転職者が増加(⇒中小企業や小規模事業者の人手不足)。
  • 労働者供給
    • 女性  :女性就業率向上。正規雇用比率は若い世代で向上。パート比率は諸外国より高い水準。
    • 高齢者 :高齢者就業率は国際的に高い水準。60歳を期に非正規雇用比率が高まる特徴。
    • 外国人 :特定技能で就労する外国人はベトナム人を中心に増加傾向だが、日本の賃金の伸び悩みで送出国との賃金差が縮小(≒日本の労働市場の魅力低下)。
  • 有効な取り組み(人出不足感の強い介護分野、小売・サービス分野の分析を通じて)
    • 人手適正・過剰事業所と人手不足事業所との間では、入職率よりも離職率に差
    • 人手不足緩和に向け、労働条件整備に積極的に取り組み、離職を防止することが重要
    • 有効な取り組みは、一定水準以上の月額賃金の確保、研修や労働環境の整備、給与制度等の労働条件の整備、職員の負担を軽減する機器の導入

労働力供給で見ていただいたように、労働者供給はあまり伸びる余地がないです。。人出不足を解消するためには、労働条件や労働環境を改善し働きやすい会社作りを進めること、というマトメでしたが、それとともに大事なのが、労働生産性の向上です。積極的にITや機器を導入し自動化・省力化しましょう。

経済産業省の『中小企業省力化投資補助金』や、埼玉県が9月6日まで募集していた『埼玉県中小企業人手不足対応支援事業補助金』の目的はまさに人手不足解消のための労働生産性向上にあります。

私もいろいろな会社様と接点を持つ機会が増えてきましたが、いつも思うのが、「大企業のほうが中小企業や小規模事業者よりもIT化やDX化に積極的なのっておかしいよな、本来逆じゃないといつまでも逆転できないのに…」ということです。確かに大企業のほうが資金的な余裕はあると思いますが、システム化する影響範囲が広いし関係者が多く関連システムもガチガチ、トラブルだらけで結構大変です(システムエンジニアの経験より)。機動力のある中小企業、小規模事業者がIT化、DX化でリードしていくことで、人手不足問題に惑わされずに強いビジネスを作れると考えます。

働きやすい労働環境の整備や、IT化・DX化の推進でお悩みでしたらぜひお気軽にご相談ください。

※出展・参照『令和6年版 労働経済の分析-人手不足への対応』(厚生労働省)