【2024年9月1週目-③】『"就業規則"で守るべきルールは何?』

【2024年9月1週目-③】『"就業規則"で守るべきルールは何?』

おはようございます。Yorozu屋社会保険労務士オフィス代表の萬屋です。

今日は法令に則った労務環境を作るための『"就業規則"で守るべきルールは何?』について書いていきます。

遵守すべき事項は以下の通りで、労働基準法 第89条の規定によるものです。

遵守事項
常時10人以上の従業員を使用する事業場は、就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出なければなりません。
就業規則を変更する場合も同様に、所轄の労働基準監督署長に届出を行います。
就業規則を作成、変更し労働基準監督署長に届出する際には、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の意見書を添える必要があります。
就業規則には、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)があります。
  1. 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
  2. 賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
  3. 退職手当に関する事項
就業規則には、当該事業場で定めをする場合に記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)があります。
  1. 臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項
  2. 食費、作業用品などの負担に関する事項
  3. 安全衛生に関する事項
  4. 職業訓練に関する事項
  5. 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
  6. 表彰、制裁に関する事項
  7. その他全労働者に適用される事項
作成・届出がされた就業規則は、従業員に周知を行い、従業員がいつでも閲覧できる状態にしておくことが必要です。

ご覧いただいた通り就業規則は、働くうえでの会社のルールがまとまっている重要な規程です。大手企業だと人事関連規程だけで20近くになることもありますが、就業規則が全ての大本でになっていたりします(就業規則が親、その他の規程が子供、のように紐づけされている)。会社勤めで働かれている方は「何かあったら最初に見る大事なルール」として認識しておくといいでしょう。事業会社の人事として働いていた時代には、従業員から無闇矢鱈に問い合わせを受けたときは「就業規則ぐらい自分で見てくれよ」と言っていました笑

ではここで簡単なクイズです。

Q:『就業規則を従業員がいつでも閲覧できる状態』に該当するものはいくつあるでしょうか?
  1. 従業員一人ひとりに就業規則を配付してある。
  2. 職場の見やすい場所に就業規則を掲示し、従業員がいつでも見られるようにしてある。
  3. 職場に印刷した就業規則を備え付けし、従業員がいつでも見られるようにしてある。
  4. 従業員の入社時オリエンテーションで、内容を口頭で丁寧に説明してある。
  5. ファイルサーバに就業規則ファイルを格納し、従業員がいつでもPC等で確認できるようにしてある。

労働基準法106条1項 労働基準法施行規則52条の2では、就業規則は以下のいずれかの方法で従業員に周知しなければならない、と記載されています。

  • 確認できる場所に掲示
  • 書面で交付
  • データで共有

従って選択肢4番は×になり、答えは4つです。

周知されていない就業規則は無効と判断される可能性が高いためお気を付けください。また、労働基準法120条には罰則が定められており、例えば就業規則を周知しておらずそれが問題となった場合には、管轄の労働基準監督署から指導や是正勧告を受ける可能性があるのみならず、悪質性が認められた場合には30万円以下の罰金が科されることもあります。

就業規則(や関連人事規程)に関係するであろう法改正は以下のようなものがありましたのでご参考までリストアップしておきます。

法改正概要 施行日 関連資料
有給休暇の5日間取得義務化(労働基準法)
2019年4月 『年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説』(厚生労働省)
長時間労働者(月80時間以上の残業がある従業員)の面接指導(労働安全衛生法) 2019年4月

『働き方改革関連法により2019年4⽉1⽇から「産業医・産業保健機能」と「⻑時間労働者に対する⾯接指導等」が強化されます』(厚生労働省)

ハラスメントの相談窓口の設置(労働施策総合推進法)

2022年4月 『職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!』(厚生労働省)
子の看護休暇、介護休暇の時間単位取得(育児介護休業法)
2021年1月 『⼦の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります︕』(厚生労働省)

最近、法改正のペースが異常に早いような気がしますが気のせいでしょうか(キャッチアップが大変です汗)。。少し費用がかかってしまいますが、弁護士や社労士と顧問契約し、法改正に準拠できているか随時確認してもらうのが楽でしょう。私も人事労務関連規程を一式でお預かりし、サブスク型で適法・適切に管理運用するサービスを行っています。

それではまた明日。